不妊治療3-いろいろな薬、注射の壁

採卵に向けて、血液検査などを受けてホルモン補充することになりました。薬については人によっても必要なものが違うと思いますが、私の場合は飲み薬と貼り薬、そして注射です。

 

貼り薬も数日に1度貼り替えがありそれなりに大変なのですが、さらに辛いのが注射でした。4回ほど1日おきに注射せねばならず、自分でやることも可能らしいのですが、もともと注射が嫌いなのに自分でやるなど不安しかなく、結局は会社の近くの内科に頼んで薬持ち込みで注射だけしてもらうことにしました。そして、二日に一度内科に通うために会社も早退したり席を外したりしなければならなかったので、周囲の人に気を使って精神的に疲れました。私は不妊治療をしていることは会社の人には一切話していなかったのですが、これだけ頻繁に不在にすることは普段ないので、年齢的にも疑われていた可能性はあるな、と思います。オープンにして協力を仰ぐことができれば理想的ですが、心のどこかで不妊治療をしているなんて知られたくないという気持ちがあって、どうしても言えませんでした。

 

あと、どうしても自分でしなければいけない注射もあって…。おなかの脂肪に針を刺して注入という作業。失敗したらどうしようとか不安で怖くて手が震えてなかなか針を刺せなかったけど、これを乗り切らないと赤ちゃんに会えない!という一心で自己注射しました。不妊治療を何度か続けている方は自己注射にも慣れるのかもしれませんが、この辛い体験を何度もされているのかと思うと本当に頭が下がる思いです。

不妊治療2-治療の方針

クリニックが決まったらさっそく治療開始です。まずはお医者様と方針の相談。

不妊治療にもいろいろな方法があって、特に決めてなければ先生とのお話の中で提案された方法をとると思います。詳細は説明会や先生からお話があると思いますが、私が理解したのは下記の通りです。

 

タイミング法>排卵のタイミングに合わせて性交渉を持つ、ほぼ自然妊娠と一緒。

人工受精>精子を人工的に子宮へ入れて受精させる

体外受精卵子精子を採取して一緒にし、体外で受精させる

顕微授精>卵子精子を採取して、卵子精子を注入して受精させる

 

私の場合、すでに高齢でありかかる金額からも1回だけのチャレンジで終わるだろうというのがあったし、すでに結婚から数年経っているけれど自然妊娠はなかったのでタイミングや人口受精では難しいだろうと思い、最初から確率の高そうな体外受精で考えていることを先生に伝えました。そして先生もその方向で良いということだったので、すぐに採卵に向けて治療をはじめました。説明をきいて初めてわかったのですが、一度にいくつかの卵が採卵でき、それが受精に至れば冷凍保存しておけるとのことでした。ですので、私たちは一度の採卵で取れ、受精できた卵の数だけチャレンジすることに決めました。

 

ここで後から後悔したのが旦那の治療です。旦那の精子は多少不具合があるものの自然妊娠可能、という診断でしたが、サプリを飲むなどして事前になるべく改善する方法もありました。しかし、一応自然妊娠可能だし、そこまでしなくていいかな、という判断で治療は一切しなかったのですが…受精の結果が良くなく、精子の要因もある、とのことが分かった時に、最初から旦那にもできる限りのことをさせておけばよかった~!とかなりがっかりしました。治療が始まるまでは実感がなかったのですが、ホルモンの薬や注射など女性側はやることが沢山あるのに、男性側はほぼできることがなく普段通りの生活を送っているので、私ばかり苦しい思いをしている、と辛くなることもありました。この辛さを分かち合うという意味でも、旦那側で改善できることがあるならチャレンジさせておけば良かったな、と後悔しました。

 

不妊治療1-まずは旦那と説明会に行ってみる

もともと子宮筋腫があり定期的に婦人科へ通っていたので、そこの先生に不妊治療について聞いてみたのですが、特におすすめのクリニック等はないと言われてしまいました。先生の患者さんで治療の成功例をよく聞くところを教えてくださいましたが、ポイントは下記の3点でした。

 

1.何度も通うことになるので行きやすい場所にあること

2.自分に合った医師や看護師がいること

3.クリニックは沢山あるので合わないと思ったら早めに変えたほうがいい

 

まずは1.の通いやすい場所で目星を付けて、インターネットで周辺クリニックの情報を色々見てみましたが、結局見ているだけではわからず、多くのクリニックで説明会や見学会を実施されているのでまずは参加してみることにしました。

旦那が私には言わずにこっそり精子の検査に行っていたクリニックがあったらしく、施設もきれいだしまずはそこに行ってみては?というので二人で説明会に参加。

 

最初は躊躇してしまうかもしれませんが、実際に説明会に行ってみると、15組くらいのカップルが参加していて、そんなに気にならないと思います。説明会では具体的な施術の流れや金額の目安など、ウェブで見ているだけではわからない詳細が説明されて理解しやすかったです。そこでクリニック選びのポイントとして挙げていたのは、多くの症例を取り扱っていること、でした。やはり数が少ないと経験値も技術も向上しないので、そういう点もみて決めるとよいとのことです。

 

説明会には女性一人で参加されている方もいらっしゃいましたが、私はぜひ、可能な限りパートナーと一緒に参加されることを強くお勧めします。不妊治療によって女性側にどれだけ負担があるのか、流れや施術の説明を聞くだけでも理解してもらえると思いますし、実際に精子採取などやってもらわなければいけないこともありますので。初めから当事者意識をもってもらうためにも、参加してもらうのが良いと思います。

 

あとは3.についてですが、これは治療を進めてみてはじめて実感します。結構な頻度で通うことになりますし、毎回その医師の言葉や態度でメンタルを削られてしまうと、実際の施術やその結果でさらにメンタルを削られた場合にダメージがより大きくなってしまうと思います。説明会では実際の医師の話も聞けるかと思いますので、その医師の話し方や態度が気にならないかどうか、よく見極めてください。

その後通ってみて嫌だなと思ったらクリニックを変えても全然問題ないので。とにかく我慢しないほうがよいと思います。

はじめに

初めての不妊治療からの流産、再度の妊娠、初マタの記録です。

すべてが初めての経験で、記録に残すことでこれからはじめようと思っている方や似たような状況にある方へ少しでも参考になれば幸いです。

 

30代半ばで結婚、子供はできればほしいな、不妊治療はしなくてもいいかな、くらいの気持ちでいたし、旦那にもその点は結婚前に確認していました。

37歳近くにもう一度、不妊治療するならもう後がないよって話をしてみましたが、その時は不要とのことだったので、じゃあもうこのまま出来なくても二人で生きていくんだなって覚悟を決めて日々楽しく過ごしていたのですが…

39歳、突然旦那が給付金もらえるなら不妊治療しようよ、と言い出しました。「は?今更?」と最初はイラっとしましたが、諦めるにしてもやるだけやってみたい、と言うので、こちらも子供はほしいし、まあそこまで言うならやってみますか?という流れではじめることに。

 

始める前から旦那と決めていたことが二つあります。

1.高齢なので一番確率の高い方法で進める

2.金額は100万円まで

 

不妊について調べれば調べるほど、自分のメンタルや旦那との関係が悪化したとか色々なマイナス面の話を目にしてのことでした。

もしこれからはじめようと思っている方がいるなら、あらかじめ期限を決めておくことをお勧めします。そうすることでゴールが見えるし、諦めもつくので。

不妊治療をやってみてはじめて、治療がうまくいかなかった時に次の可能性を信じて続けてしまう気持ちがわかったので、最初からゴールを決めておかないと高額な治療をずるずると続けてしまいメンタル的にもどんどんきつくなってしまいそうだと認識しました。今後助成金が出て金銭面での負担は軽くなると思いますが、メンタル面はこれまで通り自分で何とかするしかないので…

 

子供ができてもできなくても、楽しくその後の人生を過ごせるよう気持ちを切り替えることが、不妊治療を乗り切る力になるのかな、と思います。